歴史の不思議

たった38分で国が滅び、500人が死傷。そして勝者は、敗者に砲弾の代金を請求した──。世界最短「イギリス・ザンジバル戦争」の、滑稽なほど不条理で、悲劇的な物語の全貌。

証拠がないなら、神に聞け。中世ヨーロッパでは、当事者が死ぬまで戦い、生き残った方が正しいとされる「決闘裁判」が実在した。なぜこの野蛮な制度が「正義」とされたのか？その奇妙なルールから、現代の法廷に通じる意外な名残までを解説。

1989年、米国の飲料会社ペプシはソ連から潜水艦17隻を入手。その発端は、価値のない通貨ルーブルの代わりにウォッカで代金を受け取る奇妙な物々交換だった。世界第6位の「ペプシ海軍」伝説は本当か？冷戦が生んだ奇妙な取引の真相に迫る。

1859年、ジャガイモ畑を荒らした一匹の豚の死が、米英を全面戦争寸前に追い込む「豚戦争」の引き金に。軍艦が睨み合う事態は、なぜ豚一匹の犠牲だけで終わったのか？国際紛争の愚かさを描く、滑稽で深刻な物語。

19世紀、ペルーの「鳥のフン」は「白い黄金」と呼ばれ、世界の農業と経済を動かした。この富はペルーに見せかけの繁栄をもたらし、やがて南米大陸を巻き込む大戦争の引き金となる。一つの資源を巡る、驚くべき興亡の歴史を解説。

1959年、米国は3000通の手紙をミサイルで配達する「郵便ミサイル」実験を成功させた。郵政省のPRと、ソ連への技術力誇示という冷戦下の思惑が生んだこの計画は、なぜ一度で終わったのか？SFのような実話の、驚くべき舞台裏を解説。

1866年、リヒテンシュタインは80名で戦争に行き、81名で帰還した──。この有名な伝説の真相は、イタリア人の友人ではなく、オーストリアの連絡将校だった。この「世界一平和な戦争」がなぜ起き、いかにして軍隊廃止と永世中立の道に繋がったのかを解説。

W杯予選が引き金となったとされる「サッカー戦争」。しかし、真の原因は土地問題と移民排斥にあった。サッカーがいかにして政治利用され、わずか100時間の戦争が、エルサルバドルを泥沼の内戦へと導いたのか、その悲劇の連鎖を解説

1986年、オランダ大使は「さぞかし恐ろしかったでしょう」とジョークを飛ばし、335年続いた戦争を終結させた。なぜ、二つの国は3世紀以上も戦争状態にあることを忘れていたのか？イングランド内戦が生んだ、歴史の奇妙な忘れ物。

1932年、オーストラリア政府はエミューの大群に「宣戦布告」し、機関銃を持つ軍隊を投入。しかし、鳥たちの奇策の前に軍は完敗した。なぜこの奇妙な戦争は起き、人類は敗北したのか？世界史に残る珍事件の全貌を解説。